XEBECが主力事業を展開する金属加工業界において、人手不足は世界的な問題であり、

日本においては、製造業就業者数減少と共に職人の高齢化が顕著です。

特に、800万人の団塊世代が75歳になり、国民の4人に１人が後期高齢者となる2025年問題は、

その象徴と言われています。

また、SDGs、カーボンニュートラルなどの観点からも、

加工時間短縮（省エネ）、工程集約の重要度が増してきています。

このような状況下で、省人化・無人化を実現するための自動化技術の導入に、企業も真剣に取り組み始めています。

無人運転車（AGV）や協働ロボットの活用、工程集約、変種変量に対応できる柔軟な生産ライン等、

製造現場は変わりつつあります。

しかし、当社製品が対象とするバリ取りの工程は、未だに手作業で行われることが多い世界です。

バリ取りは様々な加工の最後に行う仕上げ工程にあたり、なかなか自動化の検討まで至っていない現状があります。

また、バリの大きさのバラつきや複雑な製品形状に対応する必要があり、自動化が難しいと考えられていることもあります。

手作業のバリ取りは、1mmに満たないバリを、１日中同じ姿勢で工具で削りつづける作業で、

ベテラン職人の身体への負担は大きく、身体の衰えによる品質低下は避けられません。

一方で、若い世代がやりたがらない仕事でもあります。

その上、「⾦属3Dプリント」とも呼ばれるアディティブマニュファクチュアリングなどの新しい加工方法の広がり、

大量生産から多品種少量・変種変量へと変化する生産体制への要求にも対応しなければならず、

自動化がより難しくなっている分野です。

当社は、工作機械の中でバリ取りや研磨を自動化できる工具を開発し、

2002年以降、世界中の加工現場で仕上げ工程の自動化を支援してきました。

その知見を活かして、ユーザが最適なバリ取り方法にたどり着くまでの時間や、段取り時間を

限りなくゼロにできることを目指しています。

工具だけでなく、時間短縮と高品位加工を両立させられる工法を開発し、サービスとして提供する

「バリ取りのスマート化」が現在の取り組みです。

20年近くバリ取りの自動化を追究してきたパイオニアとして、これからも挑戦を続けていきます。

私たちは、光が当たっていないニッチな分野を技術力で進歩させたいと考えています。

現在の主力事業は、バリ取り・研磨の事業です。

金型研磨用のセラミック砥石の開発からスタートし、それを発展させ、セラミックブラシを開発。

主にマシニングセンタ内でのバリ取り自動化を推進してきました。

その中で出てきた困り事を解決するために、カッターとプログラムを組み合わせた

バリ取りやバリレス面取り、旋盤用ツールの開発等、技術の範囲も対応できるバリの範囲も広げてきています。

2002年以降、世界中の加工現場でバリ取り自動化を支援してきましたが、まだまだ、やるべきことがたくさんあります。

私たちの夢は、世界中のバリ取り従事者の方々にとって、

「最初に相談したい」「一番頼りになる」サプライヤになることです。

バリ取りの常識を変え、仕上げ工程の付加価値を高めること。

人が単純作業ではなく、より創造的な分野で力を発揮できるようにすること。

それが、XEBECが実現したい未来です。

XEBECは、バリ取りというニッチな分野で、世界40ヶ国以上で事業を展開しています。

そんな私たちに必要な組織としての能力は、多様な背景・考えを受け入れ、

多様な人々と協力して、現状を変えていく力です。

会社としても多様性を大事にしており、2014年度の経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」にも選ばれました。

しかし、ただ多様な背景を持つ人を集めるだけでは、烏合の衆にすぎません。

多様な人材を結び付け、チームとして組織力を発揮するためには、集団を貫く軸が必要だと考えます。

それが、経営理念、価値観（人と違う、鶏口牛後など）、スタイル（少数精鋭、グローバルニッチ）、

行動指針（XEBECエンジン）への共感です。

私たちXEBECの社員だけではありません。

当社に関わって協力してくださる皆さん、実際に製造現場で変革を推進されるユーザの皆さんも、

商品・サービスだけでなく、そこから感じられるXEBECの考え方や姿勢に共感してくださるからこそ、

共に、バリのない世界を目指していくことができます。

その中心となる私たちは、Enjoy life, Enjoy working with XEBECの体現者でありたいと考えています。

仕事で学び、成長することで、仕事以外の時間も含め人生全体を充実したものにする。

その結果、接する人たちに良い影響を与え、やりがい、生きがいの輪を世界に広げられる人になる。

そのような影響の広がりです。

仕事を通じて、成長する。

自分の新たな可能性を発見する。

自分の幅を広げる。

そのためには、一人ひとりが、コンフォートゾーンから抜け出し、挑戦している必要があります。

そのための行動指針がXEBECエンジンです。

私たちの目標は、

・メンバーひとり一人が、XEBECエンジンを強く早く回せる、自立した越境人材になること

・組織として、未来と変化を自ら創出し続けること　

多様な越境人材が切磋琢磨する刺激的で自由で柔軟性の高い組織を実現し、

やりがいの掛け算が生まれる会社であるために、変化をつづけていきます。