インクレメンタル指令の場合

加工プログラムへXEBECバリ取りプログラムのインクレメンタル指令用プログラムを組み込む例です。
制御装置はFANUC系に準拠しております。プログラム内のGコードなどは、お使いの数値制御加工機に合わせてください。


加工内容
  • 素材形状
    外径Φ30×内径Φ20
  • 前加工
    素材の円筒軸と同心で直交する穴Φ10のドリル加工を行う。
  • バリ取り箇所
    穴Φ10と内径Φ20が交差したエッジ部分(上下とも)のバリ取りをXEBEC裏バリカッター&バリ取りプログラムで行う。


      【製品図】

             

  工程1 ドリル加工

               


  工程2 上側バリ取り

 

  工程3 下側バリ取り

     



プログラム概要
メインプログラム
O0001(MAIN PROG);
G17G40G49G80; XY平面選択
N1(10DRILL/T1H1); 工程1 Φ10ドリル加工工程
T01; T01ドリル工具呼出し
G91G28Z0.0M05 Z軸第一原点復帰
M06; 工具交換
S5000M03; 主軸正回転
G00G90G54X0.0Y15.0; XY軸を穴中心へ位置決め
G43Z50.0H01M08; 工具長補正H01読込み
G98G81Z-35.0R3.0F500; スポットドリルサイクル
G80; ドリルサイクルキャンセル
G00Z100.0M09;
G91G28Z0.0M05; Z軸第一原点復帰
M01;

N2(5.8BURRS CUTTER/T2H2); 工程2-3 裏バリ取り工程
T02; T02 XEBEC裏バリカッター呼出し
G91G28Z0.0M05; Z軸第一原点復帰
M06; 工具交換
S6000M03; 主軸正回転
G00G90G54X0.0Y15.0; XY軸をスタートポイントへ位置決め
G43Z50.0H02M08; 工具長補正H02読込み
Z3.0;
G1Z-5.0F3000; Z軸を上側バリ取りプログラムのスタートポイントへ位置決め
F1000; バリ取り加工の送り速度指定
M98P0002; サブプログラムO0002番の呼出し(XEBECバリ取りプログラム)
G01G90X0.0Y15.0F3000; XY軸をスタートポイントへ位置決め
Z-25.0; Z軸を下側バリ取りプログラムのスタートポイントへ位置決め
F1000; バリ取り加工の送り速度指定
M98P0003; サブプログラムO0003番の呼出し(XEBECバリ取りプログラム)
G00G90Z100.0M09;
G91G28Z0.0M05; Z軸第一原点復帰
M01;
M30; 加工終了



上側バリ取りサブプログラム
O0002(UPPER EDGE SUB PROG);
G91; インクレメンタル指令(※1)
N1(XEBEC PATH);

XEBECバリ取りプログラム

X0.000Y0.000Z0.000;
X0.000Y0.000Z-5.675;
X2.514Y0.000Z0.000;
X-0.022Y0.385Z0.013;
X-0.063Y0.367Z0.036;
X-0.098Y0.343Z0.055;
X-0.128Y0.315Z0.068;

X0.135Y0.322Z-0.071;

X0.105Y0.357Z-0.059;

X0.066Y0.374Z-0.038;

X0.023Y0.394Z-0.014;
X-2.514Y-0.000Z0.000;
X0.000Y0.000Z5.675;
X0.000Y0.000Z0.000;
G90; アブソリュート指令(※2)
M99; メインプログラムへ戻る



下側バリ取りサブプログラム
O0003(LOWER EDGE SUB PROG);
G91; インクレメンタル指令(※1)
N2(XEBEC PATH);

XEBECバリ取りプログラム

X0.000Y0.000Z0.000;
X0.000Y0.000Z-0.139;
X2.539Y0.000Z0.000;
X-0.022Y0.387Z-0.013;
X-0.063Y0.369Z-0.037;
X-0.098Y0.345Z-0.056;
X-0.128Y0.317Z-0.069;

X0.135Y0.325Z0.073;
X0.105Y0.359Z0.060;
X0.066Y0.377Z0.038;
X0.023Y0.396Z0.014;
X-2.539Y-0.000Z0.000;
X0.000Y0.000Z0.139;
X0.000Y0.000Z0.000;
G90; アブソリュート指令(※2)
M99; メインプログラムへ戻る


※1 本例はXEBECバリ取りプログラムのインクレメンタル指令用プログラムを使用するケースですので、XEBECバリ取りプログラムの前ブロックでインクレメンタル指令を行っています。提供されるファイルには含まれておりません。

※2 XEBECバリ取りプログラムの前ブロックでインクレメンタル指令を行ったため、サブプログラムを呼出す前のモーダル情報であるアブソリュート指令に戻します。提供されるファイルには含まれておりません。