XEBECのDEI（Diversity・Equity・Inclusion）について、代表の住吉からのメッセージです。

D&IやDE＆Iという言葉をよく聞きますが、トレンドだからといって、

すべての企業が取り入れなければならないわけではありません。

事業領域や経営者の考え方によっては、フィットしないこともあるはずです。

大事なことは、経営者の考えと経営スタイルが一致していることであろうと考えます。

そうでなければ、会社として言行一致ができませんし、その取り組みは続きません。

DEIは、多様性（Diversity）を前提として、公平性（Equity）や受容性（Inclusion）を

実現できる体制になっているかということだと解釈しています。

XEBECは2014年度に、経済産業省のダイバーシティ経営企業に選ばれました。

公に認められたことは大変誇らしいことですが、多様性を追求しなければならないと

無理に推し進めてきたわけではありません。

会社として多視点を持つことを、経営者として大事にしています。

また個人としても、自分の幅を広げるために、色々なことに取り組んだり、

異業種の方と交流したり、異分野から学ぶように心がけています。

なぜ、私が多様性を重視するようになったのかは分かりません。

しかし、自分の過去を振り返ると心当たりはあります。

生まれた米国でも、その後帰国した日本でもマイノリティを経験しました。

生まれてから20回以上引越をしています。

中高は、生徒が全国から集まる学校で、寮生活をしていました。

部活はラグビー部。

背の高い人、体重が重くて力持ち、足が速い人、頭のいい人など、色々なタイプが活躍できるスポーツです。

大学では、コンビニ、ファミレス、工場、倉庫、家庭教師、セミナー講師など

意図的に様々なアルバイトを経験しました。

取り組んだ研究は、盲導犬ロボットの開発。

ソフトウェアとハードウェアを融合させるテーマ。

新卒で選んだ会社は、総合商社の中でも、個性を重んじ多様性があると感じた三井物産でした。

多様性が育まれる環境で、自分自身でもそれを強調するような選択をしてきました。

多様性は、間違いなく私の大事な価値観となっています。

「多様なメンバーが能力を発揮できるように、ニーズに合わせてツールを用意すること」を

公平性と言うならば、私たちはそうしようとしています。

「ビジョナリーカンパニー２」という本に、同じバスに乗るという表現があります。

私は、同じバスに乗った人と、行く先が途中で変わろうが、アクシデントが起ころうが、

一緒に道中を楽しみながら共に目的地を目指したいと思っています。

そうすると、バスに乗ってもらいたい人（採用）にこだわるし、

一緒に旅をしている人の状況が変わったら、その人がバスに乗り続けられるようにしたいと思います。

そもそも、「バリ取りって何？」と言われるような地味な業界の、

知名度のない中小企業である当社が、良い人材を獲得しようとしたら、

経験、性別不問の採用をする必要がありました。

その結果、当たり前のように女性も活躍する企業となり、その女性たちの出産や

パートナーの転勤などのライフイベントに合わせ、その都度、制度を作り変更してきました。

そのおかげで、リモートワークも、コロナ以前から行っていました。

つまり、多様なメンバーの存在があったからこそ、組織として進化して来ました。

これからも同様に、一緒に旅をしたいメンバーを大事にして、柔軟性の高い組織運営を

心がけたいと考えています。

「会社のメンバーとして、歓迎され、尊重され、支援されていると感じられること」を

インクルージョンと定義するならば、不十分かもしれないが、やろうとしています。

当社の人事評価制度は、XEBECエンジンという行動指針に則り、メンバーが日々やりがい、

生きがいを感じながら、成長できることを目指しています。

評価ツールというよりも、成長促進ツールです。

メンバーの個人目標やメンバーに対するフィードバックは公開されており、

誰もがメンバーの成長に寄与できるインフラも整えられつつあります。

制度が整えられていても、実際の現場がウェルカムな状態でないと

本当のインクルージョンは実現できません。

幸い当社のメンバーは皆、人間性が非常に良く、大変協力的です。

その一例として、男女ともに育休取得率・復帰率は100%。複数回取得されている方もいます。

そして復帰後も見事に活躍してくれています。

6人いるマネージャーは、男性3人、女性3人で、そのうち2人は子育てをしながらの時短勤務であることを考えても、

周囲のメンバーの気持ちよい協力体制があると言えるかもしれません。

これからも、このような風土・文化の醸成を大切にしてゆけるように

人材採用にはこだわり続けたいと考えています。